あたしはチラッと沙羅の机の方を見た。
一人寂しくお弁当を食べている沙羅。
少しチクッと痛むあたしの心。
あたしは、どうしたらいいんだろう…。
放課後。
利希くんがあたしのクラスに迎えに来てくれた。
彩華は、
「ラブラブだなぁ~。邪魔しちゃ悪いから先帰るねっ!麻耶、バイバーイ!」
その言葉に、あたしの顔は真っ赤になる。
もう、彩華からかいすぎ!
利希くんはクスクス笑って、「んじゃ、帰るか」と言った。
うん、と頷いてあたしは利希くんの方に走った。
すると。
「……麻耶」
あたしの名前を呼ぶ、一人の女子の声が聞こえた。
