「関係ないわけないだろ」
ちょっと強い口調になって、利希くんは言った。
少しビクッとするあたし。
あたしは我慢できなくなって、叫んだ。
「あんたにあたしの関係なんかない!!もうほっといてよ、関わらないで!!!」
一目も気にしないで叫んだため、周りがシン…と静まり返る。
そのなかで、あたしだけがはぁはぁと言っていた。
利希くんを睨みつけながら。
すると利希くんは、あたしの手首を掴んで歩き始めた。
「ちょっと離してよ!もう授業始まるじゃん!」
あたしの言うことなんか聞かないで、利希くんはどんどん歩いていく。
もう、なんでこんなことするのよ…!
連れてこられたのは、屋上だった。
思い出のある、あの屋上だった。
