「見られてないとでも思った?」


っ…!


あたしの目に、友達になぐさめられてる沙羅が入った。


「友達だと、思ってたのに…!」


泣きながら沙羅は言う。


ドクン。


“友達だと、思ってたのにっ…!”


前の彩華と今の沙羅が重なった。


あたし、また友達を裏切ったの…?


また、あんな日々が続くの…?


「やめろよ!」


湊くんが止めに入った。


でも、止まる気配はない。


「そうだよ!あのときもういじめはしないって、約束したじゃん!!」


「今ごろ彩華がなに言ってんの?」


クラスメートの蘭が彩華に冷たく言い放った。


「あのときいじめを始めたのは紛れもない、彩華でしょ?
彩華に言われても、説得力なんてないから」


「なっ…!」