沙羅の笑い声が聞こえた。
え…?
沙羅、外に行くって言ってたのになんでここに…?
しかも…。
「あはは、だよなー!」
利希くんもいる。
とても楽しそうに笑い合う二人。
こんなんじゃ、勇気ある人でも入っていけないよ…。
それに、沙羅があんなに笑顔なのは親友のあたしも見たことはない。
もしかして二人、付き合ってる…?
その思考は、なぜかかき消すことはできなくて…。
絶対そうだ…。
沙羅は利希くんと付き合って…!
「それじゃあね」
沙羅が利希くんに別れを告げて、あたしの方に向かってきた。
ヤバい、どうしよう…!
沙羅があたしを見つけた。
「わっ!沙羅!沙羅もここ来てたんだね!」
驚いたフリをして、今ここに来たみたいにした。