誰もがあたしを見て、クスクスと笑ったり目をそらしたりしている。


こんなとこ、いたくない。


「あんたみたいなやつがあたしに逆らうと、痛い目に合うんだよ…?」


彩華はニヤリと笑い、あたしに近寄ってきた。


あたしは後ずさって、教室を飛び出した。


教室からは、「きゃははは!!」と女子の笑い声が響き渡る。


あたしは走りつづけ、屋上に来た。


雲は黒くなっていた。


フェンスにひじをついて、黒い空を見た。


まるで、今のあたしの心のようだ。


あたしはそのまま、まだみんな仲が良かった頃を思い出していた。