あたしは宿題のプリントを彩華に渡した。
「最初っからそうしとけばいいの…」
不適な笑みを残して彩華は去った。
はぁ…。
心の中で深いため息をつく。
毎日毎日嫌になる。
どうしてこんな目に合ってるんだろう。
あたし、なにもしてないのに。
「はい、ありがとう」
彩華はあたしの前に宿題のプリントを出して、ビリビリに破いた。
「……っ!」
「あっはは!ごめんね、手が滑った!どんまい」
「ふざけないでよ…」
「あ?」
あたしの小さい声が聞こえたようで、彩華が振り向く。
「ふざけないでよ!!!」
あたしはそう叫んだ。
その声が違うクラスにも聞こえたようで、廊下に生徒が集まる。
あたしはそんなの気にせず叫び続けた。
