今日も登校の時間になって、家を出て鍵を閉める。
けっこう有名な高校に通っているあたし。
でも、全然楽しくない。
学校に行ったって、友達なんかいないから。
ガラッ。
自分の教室のドアを開ける。
すると、
「うわ、また来たよ…」
「なんで来るの…。マジうざい…」
そんな声があたしに向けられる。
あたしは黙って自分の机に座った。
「ねぇ」
突然あたしに話しかけてきた。
このクラスをまとめている気が強い彩華だ。
「宿題してないんだけど~、見せてくれない?」
「………」
「黙ってないで、なんか言いなよ」
「………」
「言えっつってんだろっ!!」
あたしが何も言わないのにイライラしたのか、そう怒鳴ってあたしの机を叩いた。
