「他には?」


そう聞くと、ほとんどみんなが名乗り出た。


でも、一人だけ、彩華だけが名乗り出なかった。


彩華。


あたしはあんたに一番恨みを持っている。


「お前らがやったことは、許してもらえないかもしれない。でも、償い次第では許してもらえるかもしれない。自殺まで追い込んだ、麻耶はすごく辛い思いをしながらこの教室に通い続けたんだ。その気持ち、お前らもわかるだろ?」



大島くんの言葉に彩華以外のみんなが頷いた。


そうすると、みんなから「ごめんね」と何回も言われた。


「もういいよ。これからは、仲良くしてくれる?」


「当たり前だよ!」


「ありがとう…!」


みんなとこれから仲良く毎日が過ごせるんだ!


……一人を除いて。


「………彩華」


あたしは低い声でそう呼んだ。