ガラッ


三組に着いたら、さっそく大島くんがドアを勢いよく開けた。


すると、

「きゃああああ!!!」


女子の黄色い声が教室に響き渡った。


思わず顔をしかめ、耳を塞ぐ。


「この子いじめてんの誰?」


大島くんがあたしを指差した。


「っ……!」


クラスのみんなが、息を呑んだ。


「自覚があるやつ、いねぇの?」


低く、冷たい声でそう言った。


その声は、あたしもビックリするほどだった。


「誰もいねぇわけねぇだろ。こいつ、自殺しようとしたんだぞ?そこまで追い込んだやつ、誰だって聞いてんだよ!!」


大島くんが怒鳴った。


みんながビックリしている。


「あ…たし」


一人……彩華といつも一緒にいる子が名乗り出た。


「えらいじゃん」


大島くんは、少し微笑んだ。
けど、


「でも、一発ぶち込んどくぞ」


「ひっ…」


その子は大島くんの迫力におされていた。