聖母の微笑みは消えた。
「黒曜、付喪神は辛うじて生きておる。
命を繋げるか?」
「もう狂ってるって…
って言っても、どーせ聞かねぇンだろ?」
透き通るルビーを決然と輝かせ、高潔な鬼気を纏って振り返ったうさぎを見て、黒曜は諦めたように天井を仰いだ。
顰めっ面で鏡の残骸に歩み寄り、深雪の前に胡座を組んで腰を下ろす。
「あの… 身体…
どうすればいいの…?」
「いらねーよ。」
おずおずと口を開いた深雪に、黒曜がぶっきらぼうに返す。
「別に、おまえのためでもアイツのためでもねぇし。
全ては紅玉(コウギョク)のためだ。」
「え…」
「ちなみに紅玉は、アイツの『カノジョ』じゃねーからな!!
おまえ、名は?!」
「っっ! ゴメンナサイ!!
みみみ深雪デス!!」



