闇がやけに騒がしいことに気づき、庵に飛んできた鬼が見た光景は…
喰い散らかされて転がる、人の四肢や臓物。
里では決して見ることのない、ひしゃげた甲冑や砕けた刀。
そして、無惨な坊やの亡骸…
一目で全てを悟った鬼は、里へ急ぎました。
そこは、既に血の海でした。
喰い荒らされ、踏み荒らされ、生きている人など見当たらず…
地獄の中心で、鬼は月夜を見つけました。
集結した鬼共を相手に、一歩も退かず暴れ狂う一匹の赤い鬼。
─月夜─────────!!
鬼は叫びました。
大気を震わせ、大地を轟かせ、山すら打ち崩すその慟哭。
月夜に襲いかかっていた鬼共は、瞬時に消し飛びました。
そのまま月夜に突進して懐に飛び込んだ鬼は、その心臓を貫きました。
血の涙を流しながら‥‥‥



