きらびやかな都の生活は、月夜にとって驚きの連続でした。
だけど男は鬼に約束した通り、戸惑う月夜を支えてくれました。
愛し、愛され、夢のような時が流れ、やがて二人の間には男の子が誕生しました。
男は益々月夜を愛し、坊やを可愛がり、その幸せは永遠に続くかに思われました。
だけど…
廻る、廻る、廻り続ける運命の輪。
男の寵愛を一身に受ける月夜を、良く思わない者たちがいました。
高貴な身の上のその男には、月夜の他に幾人もの妻がいたのです。
里の出の、田舎者。
身分の低い、下賎な女。
そんな女に、男の愛を奪われるなんて…
それにこのままでは、卑しい女の卑しい息子が、男の後継者として立つかも知れない。
そんなことはあり得ない。
そんなことは許せない…



