赤い月 終


「おまえ、『月夜』のコト知ってる?」


グラスに酒を注ぎながら、黒曜が何気なく問う。

おおぅ。

いきなりキタよ。
前置きもなく、本題だよ。

生唾を飲み込んだ景時は、首を軽く左右に振った。


「月夜は、紅玉の娘だ。」








ナンテ?

いやいやいや…

ナンテ?

やっぱ、前置きもらっときゃ良かった。

いきなりすぎて、ついてけねぇよ。

娘? 娘デスカ?

名前聞いた時、確かに『あれ?』って思ったよ?

女のコっポイなーって思ったよ?

『くよ』も『そなた』も完全に恋敵認定してたから、変だなーって思ったよ?

でも、まさかの娘?

想定外にもほどがあンだろ。

娘がいるってコトは、娘のオトーサンがいるってコトで。

ソレってつまり、うさぎは人妻ってコト…