赤い月 終


(やっぱ、立入禁止ゾーンなの?)


それとも黒曜も知らないとか?

いやいや、まさか。

…まさか?


「紅玉がナニをするつもりかなんて、俺は聞いてねぇよ?」


上からハスキーな声が降ってくる。

リビングに戻った黒曜が、ローテーブルにボトルとロックグラスを置いた。

まじでスゲぇな、この人。
ガッツリ読まれてるよ。

俺が喋る必要ないンじゃね?

ボトルのラベルはスコッチのプリンス『シーバスリーガル』。

だが景時には、それが理解できるだけの知識はまだない。

わかるのは、コレだけ。

ストレート且つ、常温デスカ。
大酒呑みデスカ。


「だが推測はできる。
判断材料もある。
知りたいか?」


「イイの?!」


景時は思わず身を乗り出した。