赤い月 終


「案ずるな。
そなたには妾がついておる。」


落ち着いた優しい声が呪文のように脳を侵し、不安や疑問を薄めていく。

そうか… これでいいンだ。

だけど… だけど… 本当に?


「さぁ、そなたももう休むが良い。
明日も学校であろう?」


顔を上げたうさぎが、腕の中から景時を見上げた。

抱きついたままで。
上目遣いで。
軽く首を傾げて…

って、可愛すぎる─────!!
思考回路、焼き切れる───!!

殺されそうだから、言わないケド。

あっと言う間に脳内が花畑と化した景時が、目も当てられないほど緩みきった顔で笑った。


「うん。寝る。
明日、一緒に学校行こうネ。」


「…
いや、妾はよそう。」


急にうさぎが表情を曇らせた。