「あずちゃん」
彼女はびくっと肩を上下させる。
「あの…ごめんね」
「謝らないでよ…」
予定では、蓮と梓がキスをするフリをするはずだった。
でも、梓と良輔は本当にキスをした。
良輔は、梓が怒っていると思った。
「あずちゃん……」
躊躇いがちに名前を呼ぶ。
「…あたし、嫌じゃなかったよ。むしろ、桐谷じゃなくて瀬田でよかった。」
梓は、顔を赤くしながら次々と話す。
「だって……瀬田が好きだから。」
「えっ……」
「ずっと…好きだから。」
「……嬉しい。俺も好きだから。」
良輔は、笑顔で梓を抱き締める。
「もうあずちゃんは、俺のだよ?誰にも渡さない♪」
甘い微笑みで梓を見つめる良輔。
「うん…。あたしも、離れないから。」
ギューッとしがみつく。

