『なぁ、マリアさんはもう……目を覚まさないんだ。お前は、それをずっと待っていられるのか?』
『もちろんだ』
なんだか、王子の一途な思いにすごい泣けてきた。
こらえていた涙か、ついに一筋流れる。
みんなに見られたくなくて、下を向いて拭う。
『俺は……お前が好きだ。』
ん?
急に話し飛んだな。
周りもざわつき始める。
桐谷君、台詞間違えたのかな?
ステージを見ようとして顔を上げると、目の前に王子の桐谷君がいた。
『だから、もう俺から離れんな。』
「え。…あっ」
強引に腕を引っ張られて体育館を出る。
キャーとか、ギャーとか、たくさんの悲鳴が聞こえてくる。
「桐谷君……」
今気づいたけど、桐谷君、耳真っ赤だ。

