「………良輔?」
「蓮」
良輔は、何事もなかったかのように、アイツを抱き締めたまま俺を見る。
モヤモヤする。
まただ……
アイツを見ようとすると、隠れるように良輔にしがみついていた。
「…あーそうかよ!好きにしろよ。」
がむしゃらに椅子を思いっきり蹴る。
イラついて、もう自分でもどうすりゃいいのかわかんねえ。
俺は走って、走って、屋上に辿り着いた。
実は俺の憩いの場所で、落ち着ける。
「……嫌われたって、ことだよな。」
ちょっと前までは、アイツが俺に絡んでたのに、今は俺がアイツを気にかけてる。
ふと、アイツの顔が浮かぶ。
心が温かくなったが、さっきの光景を思いだす。
……クソッ。
こんな感情、知りたくねえ。

