梅ちゃん!




「……っ…」


自然に流れてくる涙。

泣いちゃダメ。泣いちゃダメ。


ごしごしと目を擦る。


「梅ちゃん?」


この声は……


「栗原君……」


どうして?
今はみんな部活に行ってる時間だよね?


「梅ちゃん、何で泣いてるの?」

「泣いてないよっ」


慌てて笑顔を繕う。


「アイツに、泣かされたの?」


栗原君の言ってる“アイツ”は、誰なんだろう。

段々と近づいてくる栗原君。


「梅ちゃん、俺が、守るから……。泣かないで…」


そっと抱き締められる。

反射的にピクッと反応する。


「や……離して…」


押し返そうとするが、背中に手を回されていて、思うように動けない。