次の日、学校に行くと、栗原君がわたしを待っていたかのように駆け寄ってきた。


「おはよう梅ちゃん」

「おはよう」

「今日の準備のことなんだけど――」


……知らなかった。
実行委員がこんなに大変なんて。

今まで、どれだけ栗原君がフォローしてくれていたのか、少し分かった。



「じゃあ、次の時間から、文化祭の準備が始まるから、いっぱい食っておけよー」



そんな先生の台詞で、四時間目が終わった。


「わたし、行ってくる!」

「いってらー」


桐谷君のクラスに向かう。


「きっりたにくーん!」

「……」


何も言わずに、わたしの所に来る。


「はいこれっ」


ニコッとお弁当を差し出す。