「別に…泣かせたかった訳じゃないってゆーか…」
ぶつぶつと何かを言う桐谷君。
黙りコクるわたしを見て、
「あーもう!……それ貸せ!」
無理矢理わたしが持っていたお弁当を奪う。
「あの…桐谷君?」
「食う。お前のせいで、昼飯食べ損ねたから。」
あ……お昼食べてないんだ。
パカ、とお弁当を開ける。
「何だこれ」
「え……」
やっぱり、歪だったかなぁ……。
不安になって、また目尻が熱くなる。
「上手そうじゃん」
「……へ?」
ふ、と笑った桐谷君。
初めて…笑ってくれた。
幸せ気分いっぱいのわたしの横で、ガツガツと食べてくれる桐谷君。
「……上手かったよ」
「た、食べてくれて、あ、ありがとう…」
「ん」
桐谷君は、眠いのか、大きなあくびをしてから、壁にもたれる。

