「………いらね。」
暫くの沈黙の後、返された言葉。
「え?」
「第一、俺いるなんて一言も言ってねえし。そんなのお前の勝手な自己満足に過ぎねえじゃん。」
……確かに。
勝手にお弁当作って、渡すなんて、普通に考えておかしいよね。
桐谷君は喜んでくれるって勝手に思い込んでたし。
本当に、桐谷君の言う通りだ……
「本当だよね。ごめんね!自分勝手だった…。じゃあ、ばいばい…っ」
わたしは桐谷君にニコッと笑ってから、背を向けて走る。
途中で誰かにぶつかる。
「すみませ……っ」
とうとう溢れだしてしまった涙。
「君っ――……」
ぶつかった人ごめんなさい。
今は、誰にも泣いてるとこ、見られたくない………

