一階に下りていくと、テーブルには、もうみんなが座っていた。


「おはよう」

「おはよう」


お父さんは、新聞を読みながら返事をする。

その横には、うとうとしている弟の松太(しょうた)。


「しょ、う、た!」


ハッとしたように目をパチパチさせる松太。


「あ…おはよう華姉。」


まだ眠いのか、目を擦っている。


「華。お皿運んで。」

「はぁーい」


お皿を運ぼうと、食器棚の方に行く。


「あら。その髪可愛いわね」

「え。そう?」


さすがお母さん。
女の子のこういうとこ分かってる。


「今日は何かあるの?」

「まぁね」


お母さんはクスッと笑って、サラダを盛り付ける。



そう。
今日はわたしにとって、すごくすごく大事な日。