「桐谷君、わたし、桐谷君のこと大好きだよ?」
「は?」
「別れたくなんかないよ?」
「は?」
回していた手が緩んだ隙に、胸に埋もれていた顔をあげる。
「桐谷君、勘違いしてるよ」
「……は?」
まだ驚いてる。
ポケーッとした顔。
拍子抜けてる。
「わたし、里沙ちゃんに嫉妬してたの」
「里沙に?」
「桐谷君と長い間一緒にいて、2人の間に入れなくて…」
今まで思っていたことをペラペラと語り出すわたし。
「このハチミツミルクだって、元は里沙ちゃんのために作ってたんでしょ?」
「華子…」
「家の前で抱き合ってたし。」
あ、ヤバイ。
涙が出る。
桐谷君の前であんまり泣きたくないのに。

