「わっ」


途中で知らない人にぶつかる。


「危なっかしいな。」

「ご、ごめん…」


すると、桐谷君はわたしの手を握った。

えっ!?


「…はぐれんなよ」

「う、うん」


そうだ。
わたし達、“初デート”なんだ。

思い出して、更に意識する。


遊園地方面の電車に乗る。

電車に揺られる中、桐谷君はわたしを守るように立ってくれていた。

……もう、初っぱなからキュンキュンしまくりだよ。


「次、下りるぞ。」

「あ、うん。」



停車して、電車から下りる。

まだ、2人の手は繋がれまま。


駅からちょっと歩いていると、観覧車が見えてくる。


「うわ〜」


楽しみだな。
早くいきたいっ。