帰る途中、自販機であったかいミルクティーを買って、ベンチに座る。
「はぁー……」
聞けなかった……。
聞けなかった。
聞けなかった!
莉奈と翼が羨ましい…。
明日詳しく聞き出さなきゃ。
俯いてため息をついていると、
「……華子?」
キッ、と自転車のブレーキ音がする。
「桐谷君」
部活なんじゃ……?
「サボった」
わたしの聞きたいことが分かったのか、バツが悪そうに言う桐谷君。
「なんで……わっ」
いきなり桐谷君がベンチにドカンと座る。
「そんな驚くなよ…」
「ごめん…」
ちょっぴり悲しそうに笑う桐谷君。
桐谷君の吐く白い息が見える。
鼻も真っ赤だし。

