梅ちゃん!




「失礼しました〜…」


さっきよりも思い足どりで歩く。


「そんなに怒られたのか?」

「桐谷君…」


気づくと桐谷君がわたしの隣を歩いていた。


「テスト勉強、本当にしないとヤバイなって…」

「この間したろ?」

「あれ以降してない。」


サーッと顔が白くなっていく桐谷君。


「お前、テスト明後日だぞ?」

「う〜…。」

「飯食いに行く暇なんかないな。早く家に帰ろうぜ!」


わたしを心配してくれてるのはわかる。

でも……



「やだっ!」

「……は?」

「勉強するから、一緒にいてっ」


暫く沈黙が続く。

返事が返ってこない。


「……何でもない。帰って勉強する。」


荷物を取りに歩きに行く。


「わーったよ!じゃあ、明日図書館で勉強な?」

「……うんっ」



―――2人で一緒に校門を出る。


冷たい風が吹く。


「うー寒いっ」

「なんでそんな薄着なんだよ。」


桐谷君は、ちゃっかりブレザーを着てる。

昨日まではセーターだったのに……



再び冷たい風。



「うー……」


すると、ふわりと何かが肩にかかる。


「……桐谷君のブレザー?」

「まぁ。俺はそんな寒くねえし。着とけよ。」

「ありがとう。」


ぶかぶかだ……

桐谷君の大きさを感じる。