「咲月」


不意に2人に名を呼ばれる。

視線を戻せば真剣な目をした2人の顔がそこにはあった。

「あんたの闇も、いつか教えなさいよ」

胡桃が私の手をとる。

「咲月はあたしたちの大事な友達なんだからな」

反対の手を真理がとる。




「…ありがとう」


2人の暖かさにじわりときた私は、ゆっくりとその目を閉じた。