「前も美花が襲われてたところに居合わせてたな…」
「琢磨さん、夜桜さんを疑ってるんですか?」

考え込む新田に近寄ってきたのは、柊だった。

「それか、美花の知り合いか…」
「でも、前回、夜桜さんのことを知らなかったんでしょ?」
「ああ…」

二人は軽やかに男を倒していく彼女を見つめながら思案する。




「二人ともしゃべってないで、手を動かしてくれないかな?それとも、美花を見捨てるの?」

白亜の幹部らしき男を相手しながら、池上が眼鏡越しに二人を睨む。
二人は慌てて敵に向かっていく。

「その余裕…ムカつくぜ!」

相手は池上の隙をつき、鳩尾に一発パンチを決める。
池上がふらつきながらも、また一人倒した夜桜を一瞥する。

「いいとこを彼女に、もっていかれると、癪なんでね」

次の顔へのパンチを片手で受け止め、相手にりを食らわした。