「お前、青龍のとこの姫だろ?」
「それが何よっ!」
「大人しく捕まりなっ!」
「いやよっ!誰が捕まるもんですかっ!」
「このガキー!!」


大勢の男に囲まれた、一人の少女がいた。
少女は可愛らしい容姿に栗色の髪を振り回して、男たち相手に奮闘していた。


少女は、他でもない、浜里美花だった。


だが、やはり女の身。
何人かの男は伸したみたいだが、次第に浜里の息が切れ始める。
「可愛い顔してなかなかやるじゃねーの」
「…っ、これ、で、も、……ひ、め…っ、や、てる…から、ねっ!」
「息上がっちゃって、かっわいー
「…っ、よるなっ!」

威勢はいいが、まだまだ彼女を取り囲む男は多い。
周りを見ても、彼女のナイトとなるべき彼らの姿はない。
大方、一人になるときを狙われていたのだろう。