翌日、無理言って沢田にスケジュールを調整して貰い
21時退社予定だったのを、
無理やり19時にして貰った俺は自宅へと急いだ。
「要っ!!今日は早いのねっ」
「杏花、ちょっといいか?」
「ん?……うん」
「村岡、斗賀を頼む」
「はい、承知しました」
夕食後の片付けをしていた2人。
俺は杏花の手首を掴んで上階へと。
寝室のドアを閉め、ベッドに杏花を座らせる。
「要?……どうしたの?そんな、怖い顔して」
「聞きたい事がある」
「ん、………何?」
杏花はエプロンで濡れた手を拭き、俺を見上げた。
そんな彼女の目の前に跪いて―――。
「出来たのか?」
「何が?」
「………子供が」
「斗賀?」
「いや、そうじゃなくて」
杏花は俺の言葉が分からないのか、小首を傾げた。
簡潔な言葉だけど、分かるはずなんだけど。
「ごめん、仕事に追われて気遣ってやれなく。だけど、俺ら夫婦だろ。隠し事せずに、何でも話し合うって決めたよな?」
「……うん」
「俺に隠してることない?」
「………無いこともない」
やっぱりな。



