社長と極上の生活



私の腕を掴んで部屋の外に出た。


そして、そのままリビングの方へと歩を進め、


「村岡、悪い。斗賀を頼む」


「はい、承知しました」


キッチンに居た村岡さんと入れ替わるように……。


私はそのまま上階へと階段を上らされ、


無言のまま寝室の中へ連れて来られた。


ベッドサイドまで来てピタリと足が止まった。


要は振り返りもせず、私の腕を握ったまま。


何か、言ってよ……要。


ギュッと掴まれた腕がジンジンと熱を帯び始める。


どうして、何も言わないの?


彼の背中をジッと見つめると、


言葉にならない感情が伝わって来る。


―――――――『お前は俺のモノだろ?』……と。


どんな些細な事でも彼にとっては


1番最初で、何より最優先で、そして、1番近い存在でありたい


…………そんな風に思ってくれているみたい。


それって、女として妻として、これ以上のモノは無い。


私は思わず、彼の背中に寄り添った。


「………要」