イベントも無事終え、深夜に帰宅。
斗賀は気持ち良さそうに眠っている。
「村岡さん、本当に有難うございました」
「いえ、大した事はしておりません。坊ちゃまなんてノリノリでしたよ?」
「ホントに?!」
「えぇ。きっと、パパとママの演奏が心地良かったんでしょうねぇ」
寒い中、屋外で過ごさせたから大丈夫か不安だったけど
村岡さんの言葉を聞いて安堵した。
沢田さんにお願いして、ビデオを撮って貰ってるから
斗賀が大きくなったら見せてあげよう。
『パパとママ、若いね』なんて言うかしら?
ウフフフフッ……。
不意に笑みを零していたら、
「これはこれは世界的に有名なパフォーマーの奥様ではないですか」
「ッ?!……要ッ!!」
「ただいま」
「おかえり」
背後から優しく抱きしめられた。
「お疲れ様でした」
「ん、本当に疲れたよ……フフッ」
「ごめんね?……騙した形になって」
「ん、でもまぁ、結果オーライだから勘弁してやる」
「ありがと」
要は甘い声音で私の首筋に顔を埋めた。



