社長と極上の生活



ステージ中央の私にスポットライトが当たり、


それを合図に私は竿を握り、指を滑らせ、撥で弾く。


テン………テン……テン…テン…テンテンテンテンテンテテテテ……


ナガシという弾き方で


徐々に速度が増し、聴く人の心をグッと捉える。


そして……―――……


「ハッ!!」


 ♪ ♬ ♩ ♫ ♪ ♬ ♩ ♫


私の声に合せ、10人の心が一つとなる。


―――――――これは和楽器による『ロック』


私は三味線、小夜さんは13弦箏、昇さんは尺八、


絹子さんは小鼓、健三さんは能管、


義孝さんは鳳笙古管、文雄さんは和太鼓。


そして、和楽器だけでは盛り上がりに欠けるという事で


早苗さんはドラム、黒崎さんはベース、


そして、和成さんはギターを奏でて……。


総勢10名、10種類の楽器で奏でるから『TEN』という名。


それぞれに個性を活かして、調和する幻想的な世界。


一味違ったクリスマスを味わって貰う為に、


私達は心を込めて演奏する。


―――――それも和服姿で。