あらゆる角度からフラッシュの嵐。
眩い程のその光は、私が公に立ったという証。
小夜さんは慣れた手つきでスピーチをこなす。
毎年恒例とは言え、お礼の言葉は欠かせない。
少しずつ目が慣れて来た時、
会場の脇に要の姿を発見した。
彼は斗賀を抱きながら、とても驚いている様子。
恐らく、私の衣装がそうさせたのだろう。
これから起こる事を知らない彼に
私は柔和な表情で微笑み返した。
そして、私は小夜さんからマイクを受取り、
要と斗賀が見守る中、震え気味の声で挨拶をした。
チャリティーにご参加下さった方々への感謝の言葉も。
………誠心誠意を込めて言葉にした。
小夜さんと共に深々頭を下げると、
会場から割れんばかりの喝采の渦。
一先ず、『一条の嫁』の責務は果たしたよね?
次は、『要の妻』としての責務を果たさなければ……。
緊張感を保ったまま、ステージの裏へと。



