―――――――私は『寿司屋』の娘
和服姿で育ったと言っても過言じゃない。
だから、私の中では『和服』は『戦闘服』なの。
襟を正して、気持ちも凛とするし
何より、私は『日本人』だもの。
自国の正装を自らする事が出来ないなんて恥ずかしい。
実際は母から教わって着れるんだけど、
やっぱり、着物や帯の選び方とかもしっかり学びたいから。
それに、海外での場では
やはり『和服』の方が適している気がするのよね。
そんな自分の気持ちを素直に打ち明けると、
「さすが、一条さん所のお嫁さんとなると考え方までスマートね」
「えっ?」
「普通は、相手のお国柄を意識し過ぎてしまう傾向があるから」
「そうなんですか?」
「えぇ。だから、日本人は自己表現が下手だと言われるのよ」
「…………」
「杏花さんみたいな方なら、海外でもきっと大人気になりそうね」
「そっ////そんな事はありませんよ////」
先生は海外でも活躍している有名人。
小夜さんの紹介で今回引き受けてくれたらしい。
そんな素敵な先生に褒められると、
お世辞だと解っていても、やっぱり嬉しい。



