―――――自ら、シャツのボタンを外し始めた。
緊張しているからなのか、
僅かに指先が震えているように見える。
そんな彼女の手を優しく握り、
「杏花」
「………////」
恐らく、相当な覚悟を決めての事だと思うと
彼女の行動を無下にあしらう事も出来ず、
俺はただ、黙って彼女を見守った。
よくよく思い出してみると、
杏花の着ている服が先程と違う事に気付く。
確かさっきは、Tシャツ地のパジャマを着ていた。
だが、今はシルクのパジャマを着ている。
それに、密着する彼女の身体から仄かに石鹸の香りが。
もしかして、俺の為にシャワーを浴びたのか?
彼女の奇怪な行動を1つずつ読み取り、
彼女の想いを確実に感じ取ってゆく。
前ボタンを全て外した杏花は
ゆっくりと身体を寄り添わせ、俺の首元に顔を埋めた。
俺のパジャマ越しに伝わる杏花の鼓動。
その速さが尋常でない事ぐらい直ぐに解る。
―――――そうか、俺がここまで追い込んだんだ。



