頭の片隅で消える事のない想い。
――――――産後間もないという事実を
彼女からのキスに応えるようにしてから
俺はゆっくりと唇を離した。
既に限界だったのか、杏花は息を整える。
そんな杏花を優しく抱きしめ、頭を撫でる。
………ありがとうな、杏花。
心の底から湧いてくる感情。
妻の思いがけない行動に思わず顔が綻ぶ。
「ありがとう」
優しい声音で囁いた。
キスだけで満足するって、高校生か?ってな話だが
愛のこもったキスならそれもアリだろ。
俺と杏花は目に見えない愛の力で結ばれている。
だから、これで物足りないなんて事は無い。
俺は満足して、彼女の髪を撫でていた。
すると、
―――――――ん?
ん?? えっ?!
はッ?! ………おいっ!!!
おいおいおいおい、ちょっ、どうしたんだよ!!!
無意識に緩んだ俺の腕の中で
杏花は俺の想像を遥かに超えた行動に出た……。



