その後も沢田とは兄弟のように話をした。
気が付けば、胸に痞えていた事がスッと消え
晴やかな気持ちで旅館に到着した。
夜遅くのチェックイン。
沢田が既に電話で連絡を入れていた為、
旅館の番頭も、快く出迎えてくれた。
あくる日の早朝。
嗅ぎ慣れない青畳の香りで早くに目が覚めた俺は
浴衣姿で旅館の周りを散歩していた。
すると、手にしていた携帯が突如震え出す。
ディスプレイに視線を落とすと、
愛妻・杏花からのメールが。
慌ててそのメールを開くと、
今回の急な出張を案じてのものだった。
差ほど長い文章ではないが、
それでも彼女からの気持ちが伝わってくる。
同じ家に住んでいるのだからと、
ここ最近、メールらしいメールをしていなかった。
お互いに忙しいからと、メモをする訳でも無く、
用がある時は村岡を通して。
沢田が昨夜話していた事が、今漸く解った気がする。
俺はすぐさま―――……―――



