「そんなに煽るなって」
熱い吐息と共に艶気を帯びた声が。
髪を梳く指先がゆっくりと首筋を這い、
ワンピースの布越しに胸元へと……。
んッ!! やっぱり、痛い。
そっと触れられるだけで痛みを感じるだなんて。
無意識に顔を歪めていると、
要はそっと耳元で囁いた。
「今すぐ、楽にしてやるからな」
「へっ?」
彼の言葉の意味を考えたのは一瞬で、
その答えは、彼の行動によって分かってしまった。
静かにタオルケットの中に潜り込んだ要は、
躊躇いも無く、胸元へと。
「ヤダッ!!何してるの?!」
思わず、両手で抵抗してみるものの
………時すでに遅し。
要はいとも簡単に痛みのある、その部分へと。
大声を出そうものなら、斗賀が起きてしまう。
かと言って、力尽くで跳ね除けるのも困難だし。
そうこう考えているうちに、要は器用に……。