咄嗟に胸を隠しただけで、
中途半端な状態の胸元がスースーする。
けれど、今はそんな事に構ってられない。
要は無言のまま、私の背後に視線を移した。
―――――やっぱり、隠しても無駄よね?
はぁ~~ぁ~~。
無意識に大きなため息が漏れ出した。
要の顔が真面に見れず、
膝元の両手をじっと見つめていると、
「もしかして……今のは……搾乳?」
「ッ?!………うん」
要の口から『搾乳』なんて言葉が
出て来ると思ってもみなかったから、
何て言っていいのか、どうしたらいいのか。
恐らく、育児書を読んで『搾乳』を知っているのね。
後ろめたい訳でも無いのに、
恥かしさのあまり、顔が上げられない。
斗賀に母乳をあげている所でさえ、
恥かしくて授乳ケープで隠しているのに。
あぁぁ~、ケープで隠しておくんだったわ。
―――――後悔先に立たずだわ。



