社長と極上の生活



「要、そろそろ下に行く?」


「ん?……そうだな。杏花も少し休んだ方がいいよな」


「……ごめんね?」


「産後は大事だからな。ゆっくり休まないと」


要は優しい表情でふんわりと抱きしめてくれた。


……出産前よりも愛おしそうに。


そんな彼の愛情を全身で感じていた。






要はリビングへ、私はゲストルームへ。


村岡さんと入れ替わるように


息子・斗賀のもとへ静かに歩み寄って、


「……斗賀、ママだよ」


小さな声で初めて息子の名前を。


スヤスヤと気持ち良さそうに眠っている。


赤ちゃんにとって、寝るのは仕事。


だからって訳じゃないけど、


私も一仕事しないとね。


ベビーベッド脇に置いてある籠を手にして


ベッドへとゆっくり腰かけた。