しかも、だ。 「伊賀さん本当は牛丼吉野さんが好きなんでしょ!?」 「はぁ?」 「関西弁がうつってしまう程気心許してるし、何でも先読み出来る程吉野牛丼さんを理解してるって事でしょう!?」 伊賀さんは俺の前では標準語だった。 関西弁になるのは牛丼さんの前だけだ。 「篠原……」 倒れながらに俺を見上げ、牛丼がポツリと呟いた。 「何でそれなのに俺とのキスは良くて吉野牛さんのはダメなんだ!!」 おかしいじゃないか。