「…アレ?皆、どうしたの?」
すると会長が
「…篠原は本当に…」
「槙君の天然って時にイジメだよねー」
「これだけ俺達お前にアピールしてんのにな」
「…槙は何も分かってない」
あぁ…この生徒会メンバーの人達はきっと…
「槙は知らなくて良い。帰るぞ」
確かにこれなら絶対律殿の方が大変なのであります。
しかし、槙殿が退出する今、自分が残るわけにはいかないのでクルリと方向をける。…いや、その前に一言だけ。
「…先輩方、ごちそうさまであります」
自分は人の真の奥底に眠る感情が好きなのであります。たとえそれが憎しみだろうと愛だろうと本当の感情なら大好物なのであります。
コレを言うと余計に趣味が悪いと思われるでありますが、前にも言った通りコレは仕方のない事なのであります。
だから、篠原殿に対する本当の気持ちを見せてくれた生徒会の先輩方にお礼を言ったであります。
そして扉を閉める直前に
「…篠原の周りはいつも敏感な奴ばかりなのにな…」
と呟いた声が聞こえた気がするであります。


