「少佐、コレでも律優しい方だからな」
「?」
それは意外であります。何故ならそんな風には見えないであります。
「いつもなら挨拶しても無視が基本だから」
…成る程であります。なかなか観察し応えのある人物であります。
「…あーまた面倒なの増えた…」
「良かったな、律。退屈しなくてすむぞ!」
「おかげでな」
――――確かに2人はとても良いコンビなのであります。たったこの時間触れ合っただけでも分かるであります。
「次は生徒会のメンバー紹介してやるよ」
篠原殿は昼食のおにぎりを早々に片づけると、律殿と自分の腕を引っ張り駆け出した。
何で俺まで…と呟く律殿であったが、決してその腕を振り払うそぶりを見せない事に自分は気付いたであります。
意外と苦労してるのは律殿かもしれない…


