そして午後の営業――つまりキャンペーンが始まった。勿論俺は着物へまた衣装変え。
うしうしうしうし、やるんだ男槙。
そしてにこやかにいらっしゃいませーとお客様第1号に言葉を発する。
「今日も槙ちゃん可愛らしいなぁー」
―――――昨日のあの、お客様だった。
ちょうど良い機会だ。今日の俺は一味違うところを見せてやろう。
失敗を生かす男なんだぜ、俺は。
「槙ちゃん、席案内してや。ま、自分的には槙ちゃんの膝の上が1番の特等席やけど?」
「…っ、ありがとうございます。私はお客様がこちらの出し物を笑顔でいただいてくれる事が1番の幸せです」
俺、めちゃくちゃ頑張ったんじゃね?どうよ、コレ。完璧だろ。
「しゃーないなー。槙ちゃんが言うなら今日は1個多めにアイスたのんだる」
イェス☆
俺はガッツポーズを心の中でかました。


