そして気付けばいつの間にかため息を吐いていた。
でも、アイツの前ではあんなに嬉しそうな顔するんやもんなぁー…かなわんわ。
そう、思った時、後ろから肩を掴まれ声をかけられた。
「ちょっと、良いですか?」
そして味気なくも2人でやって来たんが校舎裏。
最初は帽子を目深にかぶっとったから誰か分からんかったけど、人気のない校舎裏に着くと帽子をはずしてくれたので相手が分かった。そして相手が分かった瞬間、変な類の奴の絡みではなかったんかと落胆する。
…気晴らしになる、と思うたのに。
そしてシーンはあの冒頭へと戻る。
「槙の事、聞きました」
あー…また、か。
確かコイツも槙の事気に入っとうとか聞いたな。せっかく完治したのに…コレかい。
こんな事なら寝こみやなくて起きた直後とか狙えば…いや、あん時は理性壊れてたしな。やっぱり無理やな。


