「俺がさっき!1時間目授業サボって屋上で寝てた時!俺にキスしたんだろ!?俺がカッコ良すぎるからってやめろよな!」
すると副会長は深いため息を吐いた。
「そもそも俺は真面目に授業に出席していた。お前がそんな所でサボっていたなんて知りもしなかった。ウソだと思うなら先ほどの英語教師の桑原に確認しろ。出席とってたからな。それに、お前はカッコ良い部類の顔ではないだろう。自惚れるな」
…なんという皮肉の嵐!!
副会長ってツンデレだけど、元々は毒舌なの忘れてた…
「…用件はそれだけか?」
「…はい」
俺の華麗なる推理をことごとく打ち破られた俺は敗北感に浸っていた。
「…くだらん事で俺を手惑わせるな。お前みたいに暇じゃないんだからな」
―――そんな俺に追い打ちをかけてきやがった、この副会長…
やっぱり俺はこいつが嫌いだ!
「…あんな恥ずかしい事、そんな簡単に俺が2度も出来るわけがないだろ…」
そんな元副会長の“デレ”の囁きは怒りに燃える槙の耳には入らなかった。


