それほど律の存在は俺の中で大きなものになっていたんだ。
でも、今更もう遅い。
嫌われちゃったし。度が過ぎた…というやつだろうか?
そこまで俺に踏み込まれたくない、とか?
まぁ、なんにしろ、律の逆鱗に触れたことに間違いはない。1人晩御飯をさせられるくらいだから、相当怒ってる。
あぁー…でも何がダメだったのか、心当たりがありすぎて分からない。
最後の一発はさっきの会話だろうけど、今までの蓄積した怒りが原因なら俺に仲直りするすべはない。もう無理だ。
結構律、我慢してたんだろうなー…
俺、家事全く出来ねーし、律に学校の事愚痴ってばっかだし、腐男子妄想きかせたりしたし…思い返せば悪い事しか浮かばない。
……ダメだ。破局だ。
俺、明日からどうして生きていけば良いんだろうか?
とりあえず荷物まとめて里帰りでもするかな…
どうせ起きたら即刻出て行けと言われるんだ。
それならいっそその前に出て行くか…いや、せめて律に一言言ってからにしよう。勝手に出て行くのは…マズい。いや、別に引き止めてくれるとか期待はしてねーよ?してねーけど、うん、あれだ。もう1度見納め的なアレだよ、アレ。うん。
そうして俺は一睡もせず(出来ず)律が起きる朝まで待った。


