「つーか槙は、そんなに男同士の恋愛に興味あるのに自分はその気になんねーの?」
「フフフ…草笹先輩。腐男子でノンケの人は多いんですよ。むしろそっちの気の方が少ないんじゃないでしょうか?」
俺はアリサちゃん一筋だからな!あ、あと遠山先輩。“彼女”は美人だ。
…一筋ではなくなってしまった。うーん…困った。
ま、夢と現実で1つずつってことで。
アリサちゃんは雲の上だから夢で、遠山先輩は傍に居るから現実だ。
「そうなのか?でも香川と皇の事好きなんだろ?」
「もちろんですとも!」
なんてったって律は俺の嫁だし、会長は俺の兄貴みたいな人なんだから。
2人ともすっごく優しいんだ。夏休みに惚れ直したね。
「いいなーあいつら、槙に好かれて。なぁ、俺は?」
「え?」
草笹先輩?
「俺も槙みたいな弟欲しかったんだよなー」
「…つまりは草笹先輩は一人っ子か末っ子ですか?」
すると彼は笑顔で
「うん、一人っ子」
ですよねー。こんなに面倒見が良いのし末っ子はないと思ってた。


